こんにちは、こたけんです。ある日突然スピードメーターの針がぴくりとも動かなくなりました。 原因はスピードメーターギヤボックスの故障。今回は、ギヤボックスの交換方法について説明していきます。

スピードが表示される仕組み

スピードメーターギヤボックスはFrホイールとFrフォークの間についています。

タイヤが回転すると、内部のギヤが回転しこちらのスピードメーターケーブルを回転させます。 スピードメーターケーブルはスピードメーターに接続されておりタイヤの回転数に応じてスピードメーターの 針が動きます。

SPADAのFrタイヤサイズは100/80 17インチなのでタイヤの外径は約591.8mmになります。

このため、1秒間にFrタイヤが1回転した場合、バイクは1秒間に591.8mm進んだことになります。これはkm/hの単位に換算すると

591.8(mm/s)=591.8/1,000/1,000×3,600(km/h)=2.1(km/h)

となります。このようにタイヤの回転数をケーブルを通じてメーターに伝えことで針を動かしています。

スピードメーターギヤボックスの取り外し

スピードメーターギヤボックスを外すには、Frタイヤを外す必要があります。

まずはスピードメーターケーブルを外します。プラスネジを外してひっぱると抜けます。

続いて、アクスルボルト1個、アクスルホルダシャフトボルト4個を緩めます。

ここで車体をまっすぐにするためにリアスタンドを使います。

次にフロントタイヤを浮かせるためにウマをかけます。 まず、エンジン下部にジャッキをあてがいフロントを浮かせます。

フロントタイヤが浮いたら、フロントフォークの下端にウマをいれます。これでフロントタイヤを浮かせることができます。

品目必要個数
リアスタンド1個
ウマ1個
必要なもの

タイヤが浮いたらフロントアクスルを抜きます。アクスルボルトとアクスルシャフトボルトを外して、こちら側から打ち抜きます。 エクステンション等を使ってゆっくり押し出して下さい。

※くれぐれも指で押し出さないで下さい。シャフトが抜けたとき、タイヤが下に落ちるので指が挟まりとても危険です。

タイヤを外して、ギヤボックスを外すとこのような感じになっています。

分解するとこのようなパーツで構成されています。

フロントタイヤの回転がリテーナーに伝わり、スピードメーターギヤを回します。 これがハウジング内のギヤを回し、スペードメーターケーブルを回すという仕組みです。

このハウジング内のギヤのガタが大きくなり、ハウジングと干渉を続けるうちに動かなくなってしまったしまったようです。 樹脂製のスペードメーターギヤはボロボロに壊れていました。

スピードメーターギヤボックスの組付け

スピードメーターギヤボックスを交換します。

箇所締付トルク
アクスルボルト60Nm
アクスルホルダシャフトボルト22Nm
締め付けトルク

ウマをかけた状態でのトルクアップは車体が不安定なので注意して行って下さい。 心配な場合はフロントタイヤを設置させてからトルクアップすればOKです。

まとめ

今回はスピードメーターギヤボックスの交換ついてまとめました。 もしスピードメーターの動きが不安定になっている場合、ギヤボックスが壊れかけているかもしれません。