~この記事はこんな人にオススメ~

・バイクのギヤチェンジの仕組みが知りたい人

・バイクの構造に興味がある人

今回はバイクのシフトチェンジの仕組みについて調べてみました。
シフトチェンジした際のギヤの動きなどについてまとめていきます。
2023/7/24 更新

シフトチェンジの様子

トランスミッションの構造

トランスミッションはインプットシャフト、カウンターシャフト、ギヤ、シフトフォーク、シフトドラムなどから構成されています。このうち3つのギヤをシャフト軸方向にスライドさせることでギヤが切り替わっていきます。

シフトドラム、シフトフォーク

各種ギヤの動作について

ギヤには
・内周部にスプラインがあるギヤ 
・スプラインがないギヤ
があります。それぞれのギヤは以下のような働きをしています。
・スプラインのあるギヤ:シャフトと一体となり、回転力をシャフトに伝えます。
・スプラインのないギヤ:単独では空転しており、スプラインのあるギヤと連結されることで回転力をシャフトに伝えます。

また以下の3つのギヤは左右にスライドできるようになっており、隣のギヤと連結されることでインプットシャフトからの回転力をアウトプットシャフトに伝えていきます。

1速を例にして、ギヤの動作を見てみます。
メインシャフトの1速(M1)はシャフトと一体になっているため、シャフトと供に常に回転しています。このときカウンターシャフトの1速(C1)も一緒に回転しますが、内周にスプラインがないため空転しています。この状態だとカウンターシャフトへ動力は伝わりません。

ここで、カウンターシャフトのC5ギヤをC1ギヤの方にスライドさせます。するとC1ギヤの穴部にC5ギヤの凸部がはまり連動するようになります。C5ギヤの内周部にはスプラインが切ってあるためカウンターシャフトにも動力が伝わります。このように
メインシャフト→M1ギヤ→C1ギヤ→C5ギヤ→カウンターシャフト
と動力が伝わっていきます。このような仕組みで他のギヤでも動力が伝わっていきます。

2~6速のギヤの動きについても以下に示します。

以上がシフトチェンジにおける各種ギヤの動きになります。

ギヤを動かすためのシフトフォークとシフトドラム

このギヤの左右への動きはシフトドラムの回転とそれに連動したシフトフォークのスライド移動によって実現されています。
以下のようにチェンジペダルを操作するとシフトドラムが回転し、シフトドラムの溝形状に合わせてシフトフォークが移動します。

シフトドラムパターン
シフトドラムパターン

N(ニュートラル)をスタートにして、チェンジペダルを1回操作するごとにギヤが変わっていきます。
シフトフォークが滑らかに移動するようドラムの溝は滑らかな曲線になっています。
このドラムの溝形状に応じてシフトフォークが左右にスライドすることでギヤの左右方向への移動を実現しています。

まとめ

今回はシフトチェンジ時におけるシフトドラムとシフトフォークの動きをまとめてみました!