バリオスのエンジン始動性が悪いため、電圧の確認をしてみました。
バリオスのエンジン始動性が悪いとの報告はネットにたくさんあり、バリオスの持病みたいなものだと言われたりもしています。
原因の1つとして、12Vバッテリーからイグニションコイルの間で電圧降下が起こり、点火プラグの火花がとびずらくなっていることが挙げられます。
バリオスの12V バッテリーから点火プラグまでは以下のようになっています。

今回は12Vバッテリー端とジャンクションボックス端での電圧降下をジャンクションボックスの掃除前後で確認してみました。※ジャンクションボックスが原因で電圧が下がることがあるみたいです。
結果は以下のようになっており、掃除により電圧降下が0.17V少なくなっていることが確認できました。
バッテリー端 | J/B端 | Δ | |
J/B掃除前 | 12.41V | 11.96V | 0.45V |
J/B掃除後 | 12.00V | 11.72V | 0.28V |
電圧確認手順
ジャンクションボックスはシート下に入っています。

ジャンクションボックスを取り出すと2本のカプラが接続されており、下図のように電流が流れています。IG ON状態でバッテリー端の電圧を計測すると12.41Vでした。

続いてJ/B端の電圧(茶/黒線がつながっている端子)を計測すると11.96Vでした。

バッテリー端からJ/B端で0.45V(=12.41-11.96)電圧が下がっていることになります。
この電圧降下を減らすべく、J/Bを掃除して同じように検証してみます。2本のカプラを抜いてJ/Bをとり外します。※参考までにJ/Bの部番は以下になります。
J/Bのふたを外すとFUSEがみえるので全部外して端子を掃除しました。

続いて、裏面のねじをはずします。裏ブタをはずすと基板が見えます。特に汚れているところなどがないか確認して元に戻します。

清掃が終わったらJ/Bをもとに戻して同じように電圧確認してみます。今度はバッテリー端:12.00V、 J/B端が11.72Vで、バッテリー端からJ/B端での電圧降下は0.28V(=12.00-11.72)に改善していました。

清掃後のエンジン始動性は良くなったと思います。エンジン始動性に問題がある方は試してみて下さい。
バッテリー端 | J/B端 | Δ | |
J/B掃除前 | 12.41V | 11.96V | 0.45V |
J/B掃除後 | 12.00V | 11.72V | 0.28V |